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担当者はショック! 就活生はCSR報告書には興味がない?

  • 2017.4.27

変わりゆく就職活動ツール

学生の就職活動が始まろうとしています。企業は良い学生をとろうと就職説明会を開き、その一方で、学生は受けようとする企業について入念に下調べをします。

かつて、企業と学生をつなぐのは「会社四季報」(東洋経済新報社)でした。しかし、今はネットを通して情報を収集するのが主流となり、特に最近ではスマホを使っての就職活動があたりまえになっているようです。

このような状況に対して、企業側は、会社案内とホームページ、中でも採用ページに力を入れて自社の魅力をアピールしています。実際、筆者の会社のウェブサイトも、先ごろ就活生を意識したスマホ向けのレイアウトにリニューアルしました。

残念なアンケート結果

つい先日、筆者が新入社員研修の一コマの講義を担当したときのことです。その場で、彼らに対して、「就職活動をするにあたって応募する企業のCSR報告書を読んだか」と質問しました。すると、読んでいない人が多くいました。

とはいえ、自分が入社しようとする会社について興味がないわけではないようです。その証拠に、「会社選びの際、どこにポイントを置きましたか」の問いに対しては、地域貢献や働き甲斐に対する取り組みを挙げる人が多くいました。これらの領域は社会貢献やワークライフバランスというCSRのカテゴリーです。

つまり、そういった項目を主に掲載しているCSR報告書が、筆者ら担当者の苦労も虚しく、有効に機能していなかったのです。

「知らなかった」ではもったいない

筆者が出張で関西方面から名古屋方面に行ったときのことです。移動途中にお腹がすいたので、何の気になしに目の前にあった中華料理店に入りました。昼時の混雑時ということもあり、注文してすぐに出てきそうな日替わり定食を頼みました。

そのことを友人に話したところ、友人からは、「せっかくその店に行ったのなら、台湾ラーメンを食べないとダメだよ」といわれました。悔やんだところで後の祭りです。事前にこのことを聞いていたら、間違いなく台湾ラーメンを注文していたはずです。また、店内の貼紙などを注意して見ていれば、何かしらのメッセージに気づき注文したかもしれません。

とにかく、せっかくのチャンスを情報がなかったばかりにふいにしてしまったのでした。これは、些細な例ですが、これと同じようなことが就職戦線で起こっているのです。

多様な情報を、多様な媒体で、多様なステークホルダーに

情報がうまく伝わらなかった人に対して「縁がなかった」と諦めるのは簡単ですが、採用したい企業側としてはそうも言ってられません。

労働人口の減少に伴う生産効率の向上が必須課題といわれているこれからの日本において、情報のミスマッチによって優秀な学生が門戸を叩かない、また、適性の合わない人が間違って門をくぐってしまう、といったことがあるとしたら、それは当事者である企業や学生だけでなく、日本全体にとって大きな機会損失といえます。

特に高校生などは、未熟さゆえに就活そのものに疎い場合が多いというのが、かつて採用活動にも携わった経験のある筆者の感想です。就活にあたって収集する情報は、従来からの紙媒体以外にもパソコンやスマホがあり、企業側が発信するツールも、会社案内やCSR報告書だけでなく、ウェブサイトやSNSなど多岐に渡ります。

これらをうまく組み合わせることで、伝えるべき情報が必要としている人に効率よく届くようにしたいものです。

寄稿:Takada Yuriko

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執筆者:ブログ編集部
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