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【第7回】何をCSRコミュニケーションするのか?

  • 2017.3.30
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CSRコミュニケーション協会のアドバイザーを務めます猪又です。このブログでは、「CSRデジタルコミュニケーション入門」に書かれている内容の補足や分量的に追加できなかった内容を含めて、日々感じたCSRコミュニケーションについてお伝えしたいと思っています。今月は、「CSRコミュニケーションで一番伝えるべきCSRの取り組みは何なのか?」ということをご説明します。

早速ですが、

「あなたの会社の一押しCSR/CSVの取り組みは何ですか?」

残念ながら、即答できる方はいらっしゃらないのではないでしょうか?

あなたの会社の「CSRの看板メニュー」は何?

先日、CSRコミュニケーション協会では「CSRコンテンツランキング2017」を発表しましたが、私も評価に参加して、時価総額が高い上場企業200社のWEBサイトを一つ一つ見て感じたのは、「結局、色々とCSRの取り組みはやっているけれども、一番伝えたい取り組みは?全部?」「なんか、どの企業も同じような活動をしているなあ・・・」という印象でした。

たとえが悪いかもしれませんが、各企業のCSRコミュニケーションは、「看板メニューがない飲食店」のようなものです。通常、飲食店の経営者は、看板メニューを作って、メディアなどに取り上げてもらうことでSNSなどで話題になり、その結果、お店の集客に繋がり売上のアップになるわけです。今回、各社のCSRサイトを見たときに、CSRの看板メニューが分からずに、他社との違いを感じることが出来なかったのです。

どのCSRの取り組みを看板メニューにするのか?

では、どのCSRの取り組みを看板メニューにすればいいのでしょうか?第1回の私のブログでもお伝えしましたが、CSR活動は様々あります。その中でも強くPRすべきなのは、他社には真似できない、本業と繋がりが強いCSRの取り組みがメインになってくると思います。(下図、右上の位置にある取り組み)それは社会課題や環境問題が解決できるCSVであることが望ましいでしょう。その効果として、ESG投資の呼び込みにも繋がっていくことになるのです。最近では、SDGsを参考にして社会課題を選択して、自社のCSVの取り組みを積極的にコミュニケーションしているグローバル企業も増えてきています。

 

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ただし、ご注意頂きたいのは、地域に密着した地方の中小企業ではこの限りではないということです。むしろ地方開催のスポーツイベントで自社の貢献をすることが地域住民にも認知度があがりメリットが高い場合もありますので、ご注意ください。やはり、企業規模や商圏に合わせて伝えるべきCSRの取り組みを変えていくべきでしょう。

看板メニューをどう見せるのか?

どのCSRの取り組みを看板メニューにするかはお分かり頂けたかと思います。次に考えるべきポイントはサイト上でのレイアウトです。せっかく、伝えるべきCSVがあったとしてもWEBサイト上での見せ方に気を付けないと、サイト内で埋もれてしまうことになります。まず心掛けるべきことは、伝えるべきCSRの取り組みの優先順位をしっかりと認識することです。また、通常、WEBサイトを視聴者が見る場合には、目の動きとして左から右に、そして左下にと「Z」字を描く形でみるようです。(下図)タブレットやスマートフォンでは、レスポンシブモードでは上から下に流れるわけです。

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やはり、伝えるべき内容から、できるだけこの目の動きに合わせて掲載をするべきだと思います。こういったWEBサイトの細かい点まで配慮してページ製作することも重要な点になってきます。決して業者任せにせずに、インターフェースまでしっかりとディレクションをするべきだと思います。

まとめ

今月の記事はいかがでしょうか?残念ですが、「××の取り組みといえば、○○企業だよね」という企業イメージとCSRの取り組みが結びついている企業が少ないのが現状です。例えば、企業では「カローラといえばトヨタ」「Bossといえばサントリー」など商品名と企業名がすぐにイメージできますよね?CSRでは商品と違って積極的にPRしているわけではないので、そこまでブラディングを強化することは難しいとは思いますが、少なくとも業界人の認知は高めておきたいものです。「CSRデジタルコミュニケーション入門」でも取り上げましたが、私が知る限りでは「茶産地育成事業といえば伊藤園」なんていう感じでCSVをブランドされている気がします。(あれ?知りませんか?知らない人も多いですよね・・・)サイトも上手に作られていますので、参考にしてみてはいかがでしょうか?

3月もいよいよ明日で終わりですね。そして来週から4月がスタート。新しい出会いが増える時期ですが、CSRコミュニケーション協会でも来年度の「CSRコンテンツランキング2018」に向けて、先日、有志が集まり評価委員会が発足いたしました。4月からデジタルコミュニケーションの評価について色々と議論をしていく予定です。もし、ご興味がある方がいらっしゃれば、まだ募集していますので、応募してくださいね。4月からCSRについて何か新しいことを始めたい方は是非お待ちしております!

※本投稿は個人の見解であり所属する組織・団体を代表するものではありません。

 

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執筆者:猪又 陽一

東京商工会議所「eco検定アワード」審査委員、2016年第三者意見執筆企業(南海電鉄、アマダホールディングス、リケンテクノス)。早稲田大学理工学部卒業後、ベネッセコーポレーション入社。その後、外資系ネットベンチャーやリクルートエージェント等で新規事業立ち上げ後、大手環境戦略コンサルティング企業に合流。環境・CSR分野における戦略・実行、コミュニケーション、教育など幅広く従事。環境省「優良さんぱいナビ」、企業ウェブ・グランプリ受賞サイト「おしえて!アミタさん」、「CSR JAPAN」をプロデュース。著書:『CSRデジタルコミュニケーション入門』(インプレスR&D、共著)

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