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CSRウェブコンテンツの情報網羅性の課題とは

  • 2017.2.16

本記事では先月に発表となりました「CSRコンテンツ充実度ランキング」について、まとめたいと思います。

【日本初】CSRウェブサイト格付け「CSRコンテンツ充実度ランキング2017」

おかげさまで、1月30日に発表後、メディアや企業サイトに掲載いただいたり、講演などに参加された企業担当者の方からリアクションをいただいたりしています。これらのランキング発表を含めて、分析レポートが無料で読める当協会の正会員のお申し込みをいただいたりもしました。

第1回目の小規模な調査でしたので、ここまでリアクションをいただけると思っていませんでしたが、今回のような調査が今まで日本になかったという部分が影響したのかもしれません。

では、前置きは以上にしまして「CSRコンテンツ充実度ランキング2017」の分析を少し詳しく紹介させていただきます。

網羅性の評価

「CSRコンテンツ充実度ランキング2017」の評価カテゴリーである「網羅性」では、CSRカテゴリーの有無を計測しました。CSR関連カテゴリーのナビゲーションがあり(ページ上部「グローバルナビゲーション」、ページ横「サイドバナー」、ページ下「フッター」)1ページ以上の情報がある、国内時価総額上位企業は「99%」(198社)でした。

当初の予想からすると、もう少し数値は低いと思っていたのですが、ほぼすべての企業がカテゴリーだけは準備している、という結果となりました。

上場企業で国内時価総額上位となれば、名実共に国内のトップオブトップの企業群です。ほぼすべての企業がCSRのカテゴリーを「企業情報」などではなく、独立したカテゴリーとしてデザインし、極めて重要と考えられているという結果となり、CSRという概念の浸透レベルの高さを示していると考えてよいでしょう。

今回の調査では「CSR情報開示が優れているから時価総額も高い」という因果関係は不明ですが、少なくとも経済的価値の高い企業はCSR情報を重視しているという相関関係は見えてきました。

情報網羅性の課題

課題となる情報網羅性では、ホールディングスやグループの親会社となる企業のCSRコンテンツの立ち位置です。ホールディングスのサイトに主要な子会社/関連会社のCSRコンテンツのリンク先のみが表記してあり、CSRの説明がないサイトがいくつもありました。これでは読者は、どこの何を見えれば自分の欲しい情報にたどり着けるのか判断できません。

中途半端にホールディングス内でコンテンツを作るよりは、子会社のCSRコンテンツへのリンクと解説を書いたほうが親切でしょう。関連会社とのコンテンツ連動を見直し、どこから読者が来ても様々な情報にアクセスできるよう精査する必要があります。特にホールディングスで上場している企業は、ホールディングス(グループ全体)のCSRコンテンツも充実させて、各事業会社と情報の連携度を高めて、ステークホルダーの情報ニーズ応えられるようにしましょう。

ホールディングスと子会社は関連する企業であるものの別の会社です。本来は、それぞれのCSRコンテンツを準備するのが理想的ですが、どうしても表現しにくい部分だけグループ全体の活動としてまとめるのは仕方がないかもしれません。実際にホールディングス内に大きな事業会社が複数社ある場合は、ホールディングスや特設サイトでまとめて開示している例も多いです。

専門家の中でも、ホールディングスにCSRコンテンツがなくても主要事業会社がCSRをやっていれば構わないという議論があるのも事実ですが、別の会社として上場している場合もあり、CSRコンテンツの手抜きはステークホルダーの誰も得しませんので気を付けましょう。

評価に直結する網羅性

CSRコミュニケーションおよびステークホルダー・エンゲージメントにおいて、ウェブサイトに散っているCSR情報をまとめて開示することが重要とされています。しかしながら上記でも挙げましたホールディングスにおけるCSR情報開示は、かなり解決が難しい課題の一つでもあります。

情報網羅性は企業評価に直結する重要な側面ですので、CSRウェブコンテンツを制作する会社の方としっかり話あって改善していきましょう。そもそものCSR活動が不足して開示できないという企業は……これからまずは活動の計画から準備していきましょう。

本記事では事例などには触れていませんが、調査分析をまとめたレポートにはベストプラクティスなども紹介しています。

こういったような分析がまとめられたレポートは、当協会の正会員の皆様のみに配布しております。正会員制度は、分析レポートの閲覧以外にも様々な特典を準備していますので、気になる方は以下から内容をご確認くださいませ。

特典多数な正会員制度の詳細はこちら

執筆者:安藤 光展

CSRコンサルタント
専門はCSR領域のコミュニケーション、ステークホルダー・エンゲージメント、企業評価。著書は『CSRデジタルコミュニケーション入門』、『この数字で世界経済のことが10倍わかる〜経済のモノサシと社会のモノサシ』など。2009年よりブログ『CSRのその先へ』運営。大学卒業後、インターネット系広告代理店などを経て2008年に独立。以降、企業のCSR/社会貢献領域のコンサルティング業務を中心に活動中。1981年長野県生まれ。

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