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「CSRコンテンツ充実度ランキング2017」編集後記

  • 2017.1.30
CSRコンテンツ充実度ランキング

ランキングを発表しました

本日30日、当協会より、国内時価総額上位企業のCSRウェブコンテンツを、調査し評価した格付け「CSRコンテンツ充実度ランキング2017」を発表しました。

【日本初】CSRウェブサイト格付け「CSRコンテンツ充実度ランキング2017」を発表

私自身が、協会を設立してやりたかったことの一つがこの「CSRコンテンツ調査」です。世の中には、コーポレートサイトやIRサイトなどを調査分析する企業や調査機関はあるのですが、CSRサイトを調査するという評価機関が今までありませんでした。

もう何年も「CSRコミュニケーションもウェブがメインに!」という声を聞いていたもののCSRウェブコンテンツの総合調査がなかったのは、「CSRをそれなりに理解しウェブ全般にも詳しい」という人が、実は日本にほとんどいないからだと思っています。この“CSRをそれなりに理解している”というリテラシー・レベルは、IT/ウェブ系の人にはかなり難易度が高いです。逆にCSR支援系からIT/ウェブ系に行く人なら可能な流れとは思います。

さらにいえば、自分でCSR関連(社会貢献ではないです)のウェブコンテンツ運営をそれなり(3〜5年以上)してきた人って、国内には10人いません。机上の空論ではなく、実務を通じたノウハウは強いです。そういった国内の背景も、CSRコンテンツ調査がなかったことに影響しているといえるかもしれません。そういう意味ではそれができるメンバーが当協会に参画しており、現場感のある調査できたのかなと感じています。

そんな背景をご理解いただき、詳しくは「プレスリリース」をご覧いただくとして、本記事では、編集後記として調査を通じての雑感をまとめたいと思います。

編集後記

今回は国内時価総額上位200社の調査となりましたが、結論からいいますと「CSR評価が高い企業 ≠ CSRコンテンツが充実している」という点が改めてわかったことです。(評価とは評価機関などの専門家のものです)

世界には様々なESG系インデックスなどがあり、日本でも調査票に回答する形のCSR関連調査もあります。そういった調査には回答しているけど、ウェブサイトは予算も時間もないので対応できません、ということなのでしょうか。

そんな中で、実は興味深いデータもわかっています。コーポレートサイトにCSR関連コンテンツ(CSR/環境/社会貢献/サスティナビリティ、など)を作り、ページの上部もしくは側面のナビゲーションにバナーやテキストの掲載があった企業は「99%」(198社)でした。ほぼすべての企業では、形だけでもCSRの情報開示へ対応しようとする姿勢が見られ、もはやCSRの情報開示は必須と捉えられているようです。

そうなのです。時価総額上位企業のほぼすべては「CSR関連コンテンツ」を、他の企業情報に劣らない重要なコンテンツであると認識はしているのです。ただ中身がついていってないだけだったのです。その中身は千差万別でCSRコンテンツが1ページしかない企業もいくつもありました。

CSR元年と呼ばれた2003年から来年で15年となりますが、統合報告書などを含めたCSR/ESG情報開示も、やっとウェブを利用し、より多くのステークホルダーに情報を届けようという機運が高まってきているようです。

今回の調査では、すごく意外な数字というものはほとんどありませんでしたが、国内の経済的に成功していると思われる時価総額上位企業が、ウェブコンテンツとしてCSRを重視している事実がわかっただけでも、日本経済界の大きな流れの片鱗を確認できたように感じています。

今年の調査は初めての調査として調査期間などがギリギリとなってしまいましたが、来年は今年の反省や発見した傾向をさらに深掘りできるような形で実施したいと思います。今回の調査がCSRコミュニケーションに関わる実務担当者のお役に立てれば幸いです。

ちなみに、プレスリリース以上の情報を載せた「フルレポート」は当協会・正会員の皆様のみに配布しています。詳細は「プレスリリース」をご確認ください。

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執筆者:安藤 光展

一般社団法人 CSRコミュニケーション協会・代表理事。CSRコンサルタント。1981年長野県生まれ。著書『CSRデジタルコミュニケーション入門』(インプレスR&D、共著)、『この数字で世界経済のことが10倍わかる』(技術評論社、単著)ほか。2009年よりブログ『CSRのその先へ』運営。2008年に独立し、以降はCSR/社会貢献領域のコンサルティング事業を中心に活動中。

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