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ディズニーのチケット値上げは既定路線?–ファンこそ読むべきビジネスレポートとは

  • 2016.9.14

ディズニーランドのチケット値上げ

東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは2月8日、東京ディズニーランド・東京ディズニーシーのチケット価格改定を発表しました。内容は3年連続となる値上げとなっています。

「東京ディズニーランド」「東京ディズニーシー」価格改定について(PDF)

一般ユーザーの中でも大変話題となったようで、様々なニュースサイト、ビジネス・経済系各誌やブロガー/ライターの方々がオリエンタルランドのビジネスや歴史について論じてました。というわけで、私もその流れにのって「企業価値向上と社会的責任」という視点でまとめます。

で、結論からいうと、去年8月に発行された財務情報や経営戦略に関する年次報告書「アニュアルレポート」に“チケット代値上げ”の示唆することが書いてあるんですよね。ですので驚くことでもないのかなと。

ちなみに、そのアニュアルレポートで、CSRでは「企業価値向上」という“魔法の言葉”があるのですが、オリエンタルランドでも報告書で「テーマパーク価値向上」という“魔法の言葉”を使っていました。さすが夢と魔法の国です。ちなみに、なぜ魔法の言葉かというと、その抽象性から、この単語を使うと何となくポジティブなニュアンスにすべてが変わってしまうということがあるからです。

企業サイドとしては、大変使い勝手が良いフレーズですが、そのために誤解を生むこともあったりなかったり。というわけで、オリエンタルランドの開示情報から、色々な戦略について見てみましょう。

オリエンタルランドの情報開示

アニュアルレポート|オリエンタルランド

「アニュアルレポート」は2015年8月に発行されており、2016年の最新版も最近発行されました。

2015年版アニュアルレポートでは、「2016中期経営計画」という項目で“体験価値に応じた価格戦略”(新たな価値創造や戦略的価格設定による単価の向上)というビジョンも開示されていますし、普通に考えればチケット価格を下げることはありえないし、チケット以外でもレストランや物販の値上げも示唆していると見るほうが自然でしょう。もしかしたら来年もチケット価格の値上げもあるかもね。

また「社長インタビュー」でも、チケット価格見直しについてふれており、来年以降のチケット値上げを示唆しています。もちろん、ゲストの体験価値向上が前提です。多くのファンの方は、「CSRレポート」や「アニュアルレポート」なんて見ないのでしょうけど、この程度の公開情報でもチェックしてれば十分予想できたことですし、一喜一憂する必要はありません。投資家でなくても、年に何回もディズニーランドに行くような熱狂的ファンの方は、アニュアルレポートは読み物として面白いと思います。

ちなみに、オリエンタルランドのCSR評価についてですが、例えば「CSR企業ランキング」(東洋経済新報社)では、2015年:290位、2016年:253位となっており、総合得点を見ても日本企業で結構がんばっている方の企業、という評価です。

CSRレポートの意義と意味

というわけで、一般の方はほとんど知らないけど、上場会社や大手企業が発行している「アニュアルレポート」や「CSRレポート」を読むことで、その企業の経営戦略がわかったりするんですよ、という話です。CSR担当者も色々気をつける必要があると思いますよ。

CSR関連情報を読んでいると、色々とディズニーランドの今後の動向も予想できたりして楽しいと思います。日本にいる数百万人のディズニーフリークの方にも、読み物としても面白いと思いのでレポートが発表されたらぜひ、「IR資料室|オリエンタルランド」から、アニュアルレポートを読んでみてください。

今回はオリエンタルランドを例として紹介しましたが、あなたがファンとなっているブランドや企業がありましたら、ぜひ、これらの資料を見てみてください。もしかしたら、あっと驚く情報開示がされているかもしれませんよ?

ディズニーのチケット値上げは既定路線?–ファンこそ読むべきビジネスレポートとはより、一部修正して転載)

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執筆者:安藤 光展

CSR/サステナビリティ・コンサルタント
1981年長野県生まれ。専門はCSR/サステナビリティ経営、ステークホルダー・エンゲージメント。2009年よりブログ『CSRのその先へ』運営。著書は『創発型責任経営』(日本経済新聞出版社)『CSRデジタルコミュニケーション入門』(インプレスR&D)、『この数字で世界経済のことが10倍わかる』(技術評論社)など。

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