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「第2回CSRコンテンツ充実度調査」編集後記

  • 2018.1.15

調査にあたって

今年も発表させていただきました「CSRコンテンツ充実度ランキング」ですが、去年よりも対象企業数・評価項目数などを大幅に増やしました。

今回は2回目の総合調査ということで上位企業の入れ替わりもありました。この1年間でどれだけ順位の変動があったのか、というのも重要ですが、対象企業の範囲を広げてみて、有名企業の惨状などを改めて感じました。

公開はしていませんが、特に評価が低い(CSRコンテンツがほとんどない)は下位の「約3割」にあたる企業です。低評価企業群には有名企業もたくさんあるのですが、CSR・環境・社会貢献に関してほとんど情報がない企業ばかりです。JPX400の400社は日本が世界に誇る企業群であるはずなのですが…。

定性的ですが、全体的には昨年から引き続きコンテンツ運営に“地味な努力”をされた企業が上位にきている印象です。組織としてのCSR活動への取り組みもさることながら、担当者の方の情報開示に対する努力の影響も少なからずあるでしょう。そういう意味では、広報系の部門にCSR/サステナビリティ推進の部署がある企業、もしくは広報系とパイプの強い企業は、コンテンツ充実度調査でも高評価である可能性が高いです。(サンプル数は少ないですがこれは事実です)

>>CSRコンテンツ充実度ランキング2018

CSR評価について

今回はステークホルダーとなりうる様々な立場の方に審査委員として評価項目の選定からご参加いただきました。外部審査員の皆様には改めてお礼申し上げます。

この様々な立場の人間による「マルチステークホルダープロセス」によるCSR企業評価は、ウェブコンテンツに限らず、企業評価において日本初なのではないかと思います。この分野の先行調査がなく我々も手探りだったのは事実です。

IR領域のESG評価は、サステナビリティ領域のCSR評価と違いものすごいお金の流れがあるので、国内外でみなさん積極的なのですが、CSRとなると本当にウェブは「どれだけ開示されているか」くらいしか評価機関に見られない、という現実もあります。

我々としては、評価機関向けの情報開示は粛々と推進していくとして、本来のコンテンツのユーザーとなるべきステークホルダー視点をどこまで設計・運用でまとめられるのか、がポイントだと思っています。去年より今年、今年よりも来年、という気持ちで、本調査以外にも引き続き企業のCSR情報開示動向を追っていきます。インターネットにおけるCSR情報開示がますます重要になる日本社会において、その重要性の啓蒙・啓発に貢献できれば幸いです。

>>CSRコンテンツ充実度ランキング2018

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執筆者:安藤 光展

CSRコンサルタント
専門はCSR領域のコミュニケーション、ステークホルダー・エンゲージメント、企業評価。著書は『CSRデジタルコミュニケーション入門』、『この数字で世界経済のことが10倍わかる〜経済のモノサシと社会のモノサシ』など。2009年よりブログ『CSRのその先へ』運営。大学卒業後、インターネット系広告代理店などを経て2008年に独立。以降、企業のCSR/社会貢献領域のコンサルティング業務を中心に活動中。1981年長野県生まれ。

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